夏の食べ歩きと虫歯リスク~お祭りシーズンに気をつけたい歯のケア~
夏の食べ歩きと虫歯リスク~お祭りシーズンに気をつけたい歯のケア~

夏祭りや花火大会、観光地での食べ歩きなど、夏はさまざまなイベントで美味しいものを楽しむ機会が増える季節です。屋台のかき氷やわたあめ、りんご飴など、夏ならではの食べ歩きグルメは魅力的ですが、実はこうした食べ歩きの習慣が、虫歯のリスクを高めやすいことをご存知でしょうか。今回は、夏の食べ歩きと虫歯リスクの関係について詳しく解説していきます。
食べ歩きが虫歯リスクを高める理由
虫歯は、口の中の虫歯菌が食べ物に含まれる糖分を分解し、酸を作り出すことで歯が溶かされていくことで発生します。この虫歯の発生・進行には、糖分の摂取量だけでなく、「摂取する頻度」や「口の中に糖分が留まる時間」も大きく関わっています。食べ歩きという行為は、まさにこの「頻度」と「時間」の両方において、虫歯にとって好都合な条件を作り出しやすいのです。
夏の食べ歩きが虫歯リスクを高める具体的な理由
1.だらだらと長時間にわたって飲食する
食べ歩きは、一度にまとまった量を食べるのではなく、歩きながら少しずつ、長い時間をかけて食べることが多い食べ方です。この「だらだら食べ」は、口の中が酸性に傾いている時間を長く続けさせてしまい、歯にとって大きな負担となります。
2.糖分を多く含む食べ物が多い
夏祭りの屋台グルメには、かき氷のシロップ、わたあめ、りんご飴、チョコバナナなど、糖分を多く含むものが数多くあります。これらを頻繁に、あるいは連続して口にすることで、虫歯菌にとって栄養となる糖分の摂取量が普段よりも大幅に増加しやすくなります。
3.複数の屋台を回ることで摂取頻度が増える
お祭りやイベントでは、一つの屋台だけでなく、複数の屋台を回って食べ歩きを楽しむことが多いのではないでしょうか。次から次へと異なる食べ物を口にすることで、口の中に糖分が入ってくる頻度そのものが高くなり、歯が酸にさらされる回数が増加します。
4.食後すぐに歯磨きができない
屋外でのイベントであるため、食べた後にすぐ歯磨きをすることが難しい状況がほとんどです。糖分や食べかすが口の中に残ったままの状態が長時間続くことで、虫歯菌の活動がより活発になりやすくなります。
5.粘着性のある食べ物が多い
わたあめやキャラメル系のお菓子、りんご飴の飴の部分など、歯にくっつきやすい粘着性のある食べ物は、口の中に長時間留まりやすく、唾液による自浄作用だけでは落としきれないことがあります。
6.暑さによる水分摂取の偏り
暑い季節は喉が渇きやすく、屋台で売られている清涼飲料水やかき氷など、糖分を含む冷たい飲食物で水分補給をしてしまいがちです。水やお茶であれば問題ありませんが、糖分を含む飲み物での水分補給は、虫歯のリスクをさらに高める要因となります。
7.夜遅くまで活動することによる歯磨きの遅れ
夏祭りや花火大会は夜に開催されることが多く、帰宅時間が遅くなりがちです。疲労もあって、帰宅後の歯磨きが疎かになったり、そのまま眠ってしまったりすることも、虫歯リスクを高める一因となります。
子どもの食べ歩きには特に注意が必要
夏祭りは子どもにとっても楽しみなイベントの一つですが、子どもの歯、特に乳歯や生えたばかりの永久歯は、大人の歯に比べてエナメル質が薄く、虫歯の進行スピードが速いという特徴があります。夏祭りでの食べ歩きが習慣化すると、子どもの虫歯リスクがより高まりやすいため、保護者による注意が大切です。
夏の食べ歩きを楽しみながら虫歯を予防する対策
1.食べる時間を決める
だらだらと長時間かけて食べるのではなく、ある程度時間を決めて食べきるように意識することで、口の中が酸性の状態にさらされる時間を短縮できます。
2.水分補給は水やお茶を基本にする
喉が渇いたときの水分補給は、糖分を含む飲み物ではなく、できるだけ水やお茶を選ぶようにしましょう。
3.食べ歩きの合間に水を飲む
複数の屋台を回る際、合間に水を飲むことを意識することで、口の中に残った糖分をある程度洗い流す効果が期待できます。
4.粘着性の高い食べ物は控えめにする
わたあめやキャラメル系のお菓子など、歯にくっつきやすい食べ物は、頻度や量を控えめにすることを意識してみましょう。
5.帰宅後は必ず丁寧に歯磨きをする
どんなに疲れていても、帰宅後は必ず丁寧な歯磨きを行う習慣をつけましょう。特に夜遅くなった場合でも、就寝前の歯磨きは欠かさないようにすることが大切です。
6.携帯用の歯ブラシやガムを活用する
外出先で歯磨きができない場合は、携帯用の歯ブラシを持参したり、キシリトール配合のガムを噛んで唾液の分泌を促したりすることも、一時的な対策として有効です。
7.フッ素配合の歯磨き粉を活用する
日頃からフッ素配合の歯磨き粉を使用することで、歯の再石灰化を促し、虫歯になりにくい歯質を保つことができます。
子どもの食べ歩きにおける保護者の工夫
量や回数を決めておく
夏祭りに行く前に、子どもと一緒に「今日食べるのは1つだけ」など、あらかじめルールを決めておくことで、糖分の過剰摂取を防ぐことができます。
帰宅後の仕上げ磨きを徹底する
子ども自身の歯磨きだけでは磨き残しが出やすいため、帰宅後は保護者による仕上げ磨きを丁寧に行いましょう。
水分補給は水を基本にする
子どもにも、喉が渇いたときはまず水を飲むよう促す習慣をつけておくとよいでしょう。
こんな場合は歯科医院に相談を
夏祭りシーズンが終わった後、以下のような症状がある場合は、歯科医院への相談を検討しましょう。
・冷たいものがしみるようになった
・歯に黒っぽい変色や穴が見られる
・歯ぐきの腫れや出血がある
・虫歯が急に増えた気がする
まとめ
夏の食べ歩きは、糖分を多く含む食べ物を、長時間にわたり、複数回に分けて摂取しやすいという特徴から、虫歯のリスクを高めやすいイベントです。食べる時間を決める、水分補給は水やお茶を基本にする、帰宅後は丁寧な歯磨きを行うといった工夫を取り入れることで、楽しい夏祭りやイベントを、虫歯のリスクを抑えながら満喫することができます。特にお子さんがいるご家庭では、量や回数のルールを決めるなどの工夫も取り入れながら、夏の思い出作りと歯の健康の両方を大切にしていきましょう。
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