くいしばりが与える悪影響
くいしばりが与える悪影響
くいしばりが与える悪影響
はじめに
現代社会では、多くの人がストレスや緊張により「くいしばり」という症状を経験しています。 くいしばりとは、上下の歯を強く噛みしめる動作のことで、多くの場合は無意識のうちに行われています。るかもしれませんが、実はこの「くいしばり」は私たちの健康に様々な深刻な悪影響がある可能性があります。
くいしばりとは何か
くいしばりは、医学的には「ブラキシズム」の一種として分類されます。 ブラキシズムには、歯を横方向にこすり合わせる「歯ぎしり(グライ)」と、上下の歯を強く噛みしめる「くいしばり(クレンチング)」があります。
くいしばりは日中に起こる「覚醒時ブラキシズム」と、睡眠中に起こる「睡眠時ブラキシズム」に分けられます。
通常、安静時の口腔内では上下の歯は接触しておらず、ほんの隙間があるのが正常な状態です。
くいしばりの原因
くいしばりの原因は多岐にわたりますが、主な損失として以下のようなものが挙げられます。
ストレスと心理の取り組み
最も一般的な原因はストレスです。仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、経済的な不安などの精神的なストレスが放置されると、その緊張が筋肉の限界として現れ、くいしばりという形で表れます。また、完全主義者や責任感が強い人、競争心の強い人などに多く見られる傾向があります。
噛み合わせの問題
歯並びや噛み合わせの異常も、くいしばりの原因となることが起こります。 上下の歯が正しく接触しない場合、無意識にそのバランスを取ろうとして強く噛んでしまうことが起こります。
睡眠障害
睡眠時無呼吸症候群や不眠症などの睡眠障害がある人は、睡眠中にしばりが起こりやすいとされています。睡眠の質が悪いとは、筋肉の緊張状態が続き、くいしばりが起こりやすくなります。
薬物や嗜好品
カフェイン、アルコール、ニコチンなどの摂取過多や、抗うつ剤などの薬物の副作用としてくいしばりが起こることがあります。
くいしばりが歯に与える悪影響
歯の摩耗と破折
くいしばりによって歯にかかる力は非常に強く、通常の嚼時には数倍から十数倍に達することがあります。この強い力が継続的に考えられることで、歯の表面が異常に摩耗し、歯が短くなったり、平らになったりします。
また、無理な力により歯にクラック(ひび割れ)が起こります。このクラックが進むと、歯の破折や欠けを覚悟し、最悪の場合は歯を気にすることにもつながります。 特にセラミックの詰め物や被せ物がある歯では、破損のリスクが生じます。
歯の知覚過敏
歯の摩耗により象牙質が露出すると、冷たいものや甘いものに対して痛みを感じる知覚過敏が起こることがあります。
歯の動揺
くいしばりによる過度な力は、歯を支える歯根膜や歯槽骨に悪影響を与えます。 継続的な圧力により歯根膜が炎症を起こし、歯の動き(ぐらつき)が起こることがあります。
くいしばりが顎関節に与える悪影響
顎関節症
くいしばりは関節顎症の主な原因の一つです。顎関節に負担がかかることで、関節円板の位置異常や関節包の炎症が起こり、顎の痛みや対話障害、関節音(カクカク音)などの症状が現れます。
重度の顎関節症では、口を大きく開けることができなくなり、食事や会話に大きく支障が出ることもあります。また、顎関節の変形や癒着が生じた場合、外科的な治療が必要になることもあります。
筋肉の疲労と痛み
くいしばりにより咬筋や側頭筋などの咀嚼筋が緊張して緊張し続けることで、筋肉の疲労や痛みが生じます。この痛みは顎だけでなく、頭や首、肩に至るまで心配することがあります。
くいしばりが全身に与える悪影響
頭痛
くいしばりによる咀嚼筋の緊張は、側頭筋の過緊張を覚悟し、緊張性頭痛の原因となっています。 特に朝起きた時の頭痛は、睡眠中にくいしばりが原因である可能性が高いとされています。
肩こり・首の痛み
顎周辺の筋肉の緊張は、首や肩の筋肉にも影響を与えます。 特に胸鎖乳突筋や僧帽筋の緊張により、慢性的な肩こりや首の痛みが起こります。
めまい・耳の症状
顎関節は内に近い位置にあるため、顎関節症により内耳の機能に影響が及び、めまいや耳鳴り、耳の閉塞感などの症状が現れることがあります。
睡眠の質の低下
くいしばりは睡眠の質にも悪影響を与えます。睡眠中の筋肉の緊張により深い眠りが気づかれ、朝の疲労感や日中の眠気の原因となります。また、パートナーがいる場合、歯ぎしりの音により相手の睡眠を妨げることもあります。
消化器系への影響
咀嚼筋の緊張により、食べ物を十分に嚼することが困難になることがございます。これにより消化不良を覚悟し、胃腸に負担がかかることがございます。
くいしばりの診断と検査
くいしばりの診断には、問診、視診、触診が重要です。歯の摩耗パターン、頬粘膜や舌の圧痕、嚼筋の圧痛などを確認します。また、起床時の顎の疲労感や頭痛の有無、パートナーからの指摘なども重要な診断材料となります。
より詳細な診断には、睡眠ポリグラフィー検査や筋電図検査が用いられることもあります。これらの検査により、睡眠中くいしばりの頻度や強度を客観的に評価することができます。
くいしばりの治療と対策
歯科の治療
最も一般的な治療法は、ナイトやガードスプリントと呼ばれる装置の使用法です。これは睡眠中に装着するマウスピース型の装置で、歯を保護し、顎関節への負担を軽減する効果があります。
また、噛み合わせの調整や歯科補綴治療により、噛み合わせの改善を図ることも重要です。
ストレス管理
根本的な原因であるストレスの管理は準備です。リラクゼーション法、瞑想、深呼吸法、ヨガなどの実践により、心身の緊張を先に行うことができます。
また、十分な睡眠時間の確保、不規則な正しい生活リズムの維持、適度な運動なども効果的です。
行動療法
日中のくいしばりに対しては、バイオフィードバック療法や認知行動療法が有効とされています。自分のくいしばりを意識的に認識し、コントロールする方法を学ぶことができます。
薬物療法
体重の場合には、筋弛緩剤や抗不安薬の処方が検討されることもあります。 なお、薬物療法は対症療法であり、根本的な解決にはならないため、他の治療法と併用することが重要です。
予防と生活習慣の改善
くいしばりの予防には、日常生活の見直しが重要です。 カフェインやアルコールの摂取量を控え、就寝前のリラックスタイムを避けることが推奨されます。 また、パソコン作業時の姿勢を改善し、定期的な休憩を取ることも大切です。
定期的な歯科検診を受け、早期発見・早期治療を行うことも重要な予防策の一つです。
まとめ
歯の摩耗や破折、顎関節症、肩こりなど、その影響は多岐にわたります。
早期の発見と対策が重要であり、症状に心当たりがある方は、とりあえず歯科医師に相談することをお勧めします。また、ストレス管理や生活習慣の改善により、根本的な原因に対処することで、より効果的な治療成果を得ることができるでしょう。
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