根尖性歯周炎

根尖性歯周炎

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こんにちは、いろどり歯科です🦷✨

本日は「根尖性歯周炎」についてお話させていただきますね。

根尖性歯周炎とは、むし歯(う蝕)などが原因で根の先(根尖)の周囲にある歯周組織に生じた炎症のことです。歯の中には歯髄とよばれる神経や血管を含む組織があり、歯の根の先にある小さな孔(根尖孔)を通じてあごの骨の中にある神経や血管とつながっています。むし歯(う蝕)が進むと、歯髄にも細菌感染が起こり、冷たいものや温かいものがしみる歯髄炎を起こします。

歯髄炎を放置すると歯髄が死ぬため、痛みを感じなくなったり、歯髄に血液が流れなくなったりします。免疫機能が働かなくなるため、歯髄の中で細菌が増え、細菌が産生する毒素などが根尖孔から外に出てくるため、歯を支えている骨などに炎症を起こします。

原因は??

根尖性歯周炎の主な原因は細菌感染によるものです。むし歯が進行すると歯の神経にまで炎症が及び(歯髄炎)、やがて神経が死んでしまいます(歯髄壊死:しずいかいし)。神経が死んだ状態のままにしていると、その神経が腐敗します(歯髄壊疽:しずいえそ)。さらに放置していると、歯根の尖端から歯槽骨にまで炎症が進んで根尖性歯周炎になるのです。

また、重度のむし歯になると歯の神経を除去する「根管治療」がおこなわれますが、この根管治療の精度が低いために、後に根尖性歯周炎を招いてしまうケースが多々あります。ちなみに、根管治療の成功率は74.6%と、歯科治療のなかでも難易度の高い治療です。

その他、事故や転倒などによって歯を強くぶつけると、歯根を保護している歯根膜(しこんまく)という組織がダメージを受け、そこから炎症を起こして根尖性歯周炎に発展するケースもあります。

治療法は??

治療については、治療法のページで詳しく説明していますが、根管内にいる感染源をきれいに取り除いていくと、根っこの先への細菌感染が減ってきます。そうすると、骨の中の細胞が病巣の組織をきれいに修復していきます。上のレントゲン写真の右側は治療後のものですが、根っこの先の黒い影はなくなって骨が再生されているのがわかります。こうなれば、根尖性歯周炎は治ってきていると言えるでしょう。

歯の神経を取ったのに痛くなるのはなんで??

根尖性歯周炎では、炎症を起こしているのは歯の神経ではなく、歯の周囲の骨などの組織ということになります。神経を取っていても、骨の中は痛みを感じます。歯の尖端に炎症があるため、かめば病巣が圧迫されて痛みがでるし、炎症がひどくなると、何もしなくても痛みが出てくる場合もあります。歯の神経を取ったら、全ての歯の痛みが取れるというわけではありません。

歯周病とどう違うの??

実は、根尖性歯周炎は、歯周病ととても似ている病気です。一般的に歯周病と呼ばれている病気は、専門的に言うと辺縁性歯周炎と言います。根っこの病気も歯周病も、どちらも場所が違うだけで歯周炎という意味では同じです。根尖性歯周炎では、細菌の感染経路が根管からで、辺縁性歯周炎では、歯と歯ぐきの境目(歯肉溝)からという違いです。炎症を起こす細菌の種類も似ていることがわかっています。

ここまで読んでいただきありがとうございました!歯のことお口のことで少しでも気になることがございましたらどうぞお気軽にぜひ一度、ご連絡ご相談ください🍀✨️

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