こんにちは、いろどり歯科です🦷🪥

今回は傷口などから細菌が血液にまわってしまう『菌血症』という病気についてお話しします。

まずはじめに、菌血症とは?説明いたします。
歯科的な話としての菌血症とは、口の中の外科的処置(インプラントや抜歯など)によって、口の中のごく少量の細菌が血液中に侵入し菌血症といった一過性の感染を引き起こす状態です。
ただ、菌血症は一過性の症状で、血液中に細菌が侵入しても増殖する事はなく、大部分は無症状に経過し、体の免疫力により、10~30分で消失します。

菌血症が引き起こす敗血症

前述に記した通り、菌血症は歯医者で外科的処置をした場合でも、適切な処置や処方される抗菌薬を飲んでいれば、さほど気にする感染症ではありません。
治療後の服薬を怠ったり、術後お口の中を不潔な状態で放置していた場合に、ごく稀に菌血症で侵入した細菌が全身に波及してしまい、重篤な『敗血症』を引き起こしてしまいます。
『敗血症』は発熱・顔面皮膚症状・頭痛・痙攣・ショックからの多臓器不全などをひきおこす事があります。

菌血症・敗血症を引き起こしてしまうケース
以前に勤務していた口腔外科で、上顎の歯根を治療中という患者様が、治療中の上顎がパンパンに腫れ救急で運ばれてきた経緯があり、血液検査をしたところ白血球の数値が異常に高値を示しており、即入院となったケースがあります。
患者様によれば、治療中の上顎歯根の治療途中に、お仕事が多忙になり、治療を中断してしまったという事でした。
痛みがあっても暫く放置していたようです。
治療中の傷口から、菌血症を引き起こし、重篤な敗血症である細菌感染を引き起こしたケースでした。

菌血症・敗血症を予防するために
新大阪ひかりクリニックでは、このような感染症を予防するため、器具滅菌の徹底や、術後処置の徹底、患者様へのご説明を入念に行っております。
口腔内の外科的処置を行って場合は、必ず抗菌薬を処方し、必ず処方していただくようお願いしております。

また、治療中や治療後の口腔内を長期的に放置していると、思わぬ病気や感染症を引き起こしてしまうケースもあるため、定期的なメンテナンスや健診を推奨させていただいております。

菌血症自体は特に気にする感染ではありませんが、敗血症を引き起こすと、大きな病院や大学病院でしか治療ができない、重篤な感染症となってしまいます。

歯のこと、お口のことで、少しでも気になることがございましたら、どうぞお気軽にぜひ一度ご連絡、ご相談ください🌟

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