2022.07.16

2022.07.16

こんにちは!いろどり歯科です🦷✨

みなさん、「歯が折れる・欠ける」というような状態は、とても痛そうですが簡単に想像できますよね。見えている歯の部分が欠けたり折れたりすることを「歯冠破折(しかんはせつ)」と言います。

反対に、歯茎に埋まった見えていない部分が割れることもあります。歯の根の部分にヒビが入ったり、割れてしまった状態のことを「歯根破折(しこんはせつ)」と言います。本日はこの「歯根破折」についてお話ししていきます!

🌟歯根破折になった場合どのような症状が出る?

神経がある歯が割れると、初期症状として歯がしみたり、噛むとズキッと痛かったり、症状がすすむと何もしなくてもズキズキ痛んだり(いわゆる、虫歯などの神経炎症状態の痛み)します。

神経がない歯であれば、破折部から細菌が入り込み、歯肉が腫れたり、歯肉から膿がでたりします、噛むと違和感がでたりします。

歯を失う原因の割合は歯周病が42%、むし歯32%、その他13%、歯根破折11%、矯正1%という報告があります。つまり、歯周病、虫歯、のリスクがない方、歯は健康でなんでも噛める方にとっては歯根破折が一番のリスクとなります。また、メンテナンスクリーニングが確立しつつある現代において、歯の破折や歯根破折が抜歯原因のトップになると考えられています。

🌟歯根破折になる原因、なりやすい歯とは?

①歯根の強度の低下:神経をとって長期に経過している歯、残存している歯の厚みが薄い歯、感染している脆弱な歯 

②過度な力:歯ぎしり、くいしばり、ガムや硬い物を噛む習慣、ブリッジや入れ歯の支えとなっている歯、転倒などでの外傷 

③不良な修復物や根管治療:応力を集中させるような、適合不良なポストコア(土台)、適合不良な詰め物、過度な応力がうける根管治療

④歯根と骨の癒着(ゆちゃく):歯の神経をとって長らく経過している歯などによく起こる現象 

⑤緊密なかみ合わせ:奥歯のかみ合わせが上下で緊密にかみ合っている咬合状態など

🌟歯根破折した歯は保存できるの?

歯が割れる事はある日突然起きます。歯が割れたり、歯根の破折に対して確立した治療法はなく、歯科医院で診てもらうと抜歯という宣告を突然受け、患者側は「急に抜歯だなんて、本当に抜歯しかないのか?」と戸惑う事がよくあります。

歯根破折した歯が、保存できるかどうかは破折部位の位置によって決定されます。

例えば、破折線が比較的浅い部分でとどまっていた場合は歯冠長延長術(クラウンレングスニング)という方法で歯を保存できる可能性がありますが、破折線が根の深い部分まで達している場合は残念ながら抜歯となります。抜歯となった場合はインプラント、ブリッジ、義歯を選んで頂く必要があります。

🌟歯根破折を予防するには?

①マウスピース(ナイトガード)を使用する。

就寝中、食いしばりや歯ぎしりによる歯にかかるストレスを減らし、歯のすり減りも予防します。また、歯と歯の間の緩衝材のような効果も期待でき、顎関節への負担も減らします。

②不正咬合・噛み合わせの治療

不良補綴(合っていない詰め物や被せ物)があれば作り変えや調整を行う必要があります。欠損がある場合は咬み合わせを考えた欠損補綴、不正咬合が原因の場合は矯正治療で咬み合わせを整えることも選択肢の一つとなります。

③歯の負担の少ない土台

失活歯(歯の神経を抜いた歯)の場合、土台(コア)にファイバーコアなどの柔軟性のあるものを選ぶことで歯に優しく、破折リスクの軽減が期待できます。

ここまで読んでいただきありがとうございました!歯のこと、お口のことで、少しでも気になることがございましたら、どうぞお気軽にぜひ一度ご連絡、ご相談ください☘️✨

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