歯周病になりやすい食生活:食習慣が歯ぐきを蝕む仕組み

歯周病になりやすい食生活:食習慣が歯ぐきを蝕む仕組み

はじめに

「歯周病は歯磨き不足が原因」と思っていませんか。確かに、歯磨きは重要ですが、実は食生活も歯周病のリスクに大きく影響します。甘いものばかり食べる、柔らかいものしか食べない、ダラダラ食べを続ける、栄養が偏っているなどの食習慣は、歯周病菌が繁殖しやすい環境を作り、歯ぐきの免疫力を低下させ、歯周病のリスクを高めます。歯周病は、日本人の成人の約8割が罹患または予備軍とされる国民病です。歯を失う最大の原因であり、糖尿病、心臓病、脳卒中などの全身疾患との関連も明らかになっています。食生活を見直すことは、歯周病予防だけでなく、全身の健康にもつながります。本記事では、歯周病になりやすい食生活の特徴、その理由、そして歯周病を予防する食習慣について詳しく解説します。

歯周病と食生活の関係

まず、なぜ食生活が歯周病に影響するのかを理解しましょう。

歯周病は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌が原因で起こります。食べ物の種類や食べ方により、口腔内の細菌の繁殖、歯垢の蓄積、歯ぐきの免疫力が変化します。

また、栄養不足により歯ぐきや歯を支える組織が弱くなり、細菌への抵抗力が低下します。

つまり、食生活は、歯周病菌の繁殖環境と、体の防御力の両方に影響を与えるのです。

リスク要因1:糖分の過剰摂取

砂糖を多く含む食品や飲料の過剰摂取は、歯周病のリスクを高めます。

糖分は、虫歯菌だけでなく、歯周病菌の栄養源にもなります。糖分が多いと、細菌が繁殖しやすく、歯垢が蓄積しやすくなります。

また、糖分の過剰摂取は、肥満や糖尿病のリスクを高めます。糖尿病は、歯周病と相互に悪影響を及ぼす関係にあります。糖尿病があると歯周病が悪化し、歯周病があると血糖コントロールが難しくなります。

リスクの高い食品: お菓子、ケーキ、チョコレート、炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンク、砂糖入りのコーヒーや紅茶など。

対策: 甘いものを控えめにします。食べる場合は、時間を決めて食べ、ダラダラ食べを避けます。食後は水で口をゆすぐか、歯を磨きます。

リスク要因2:柔らかいものばかり食べる

柔らかい食品ばかり食べる習慣も、歯周病のリスクを高めます。

よく噛まないと、唾液の分泌が不十分になります。唾液には、自浄作用、抗菌作用、再石灰化作用など、歯周病を防ぐ重要な機能があります。

また、噛むことは、歯ぐきへの刺激になり、血流を促進します。柔らかいものばかり食べると、この刺激が不足し、歯ぐきが弱くなります。

さらに、柔らかい食品は歯に付着しやすく、歯垢が溜まりやすいです。

リスクの高い食習慣: 白米、白パン、麺類、スープ、プリン、ヨーグルトなどの柔らかい食品ばかりを食べる。

対策: 噛み応えのある食品を取り入れます。野菜、果物(特にリンゴやニンジン)、肉、ナッツ、玄米、全粒粉のパンなどを食べます。一口30回を目安に、よく噛んで食べます。

リスク要因3:ダラダラ食べ

食事や間食の時間が不規則で、常に何かを口にしているダラダラ食べは、歯周病のリスクを高めます。

食べ物を口にするたびに、口腔内の細菌が活動し、酸を産生します。ダラダラ食べていると、口の中が常に細菌にとって好都合な環境になります。

唾液による自浄作用や中和作用が働く時間がなく、歯垢が蓄積しやすくなります。

対策: 食事や間食の時間を決めます。1日3食の食事と、1回から2回の間食にとどめます。食べ終わったら、水で口をゆすぐか、歯を磨きます。

リスク要因4:栄養の偏り

栄養バランスが悪い食生活は、歯ぐきの健康を損ないます。

ビタミンC不足 ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要で、歯ぐきの健康を保ちます。不足すると、歯ぐきが腫れやすくなり、出血しやすくなります。極端な欠乏では、壊血病という病気になり、歯が抜けることもあります。

ビタミンD不足 ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨の健康に必要です。不足すると、歯を支える骨が弱くなります。

カルシウム不足 カルシウムは、骨や歯の主成分です。不足すると、歯を支える骨が弱くなります。

タンパク質不足 タンパク質は、免疫機能や組織の修復に必要です。不足すると、感染に対する抵抗力が低下し、歯ぐきの回復が遅れます。

亜鉛不足 亜鉛は、免疫機能や創傷治癒に関与します。不足すると、歯周病のリスクが高まります。

対策: バランスの取れた食事を心がけます。野菜、果物、肉、魚、乳製品、大豆製品、全粒穀物など、多様な食品を摂取します。

リスク要因5:酸性の飲食物の過剰摂取

炭酸飲料、柑橘類、酢を使った料理など、酸性の飲食物を頻繁に摂取すると、歯ぐきにも悪影響を及ぼします。

酸は、歯のエナメル質を溶かすだけでなく、歯ぐきの粘膜を刺激し、炎症を起こしやすくします。

対策: 酸性の飲食物を控えめにします。飲む場合は、短時間で飲み切り、ストローを使います。飲食後は、水で口をゆすぎます。

リスク要因6:アルコールの過剰摂取

アルコールの過剰摂取は、歯周病のリスクを高めます。

アルコールは、口腔を乾燥させ、唾液の分泌を減らします。唾液が減ると、自浄作用や抗菌作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなります。

また、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドは、歯ぐきの組織にダメージを与えます。

さらに、過度の飲酒は、栄養バランスを崩し、免疫力を低下させます。

対策: 適量を守ります。厚生労働省の指針では、1日平均純アルコールで20グラム程度(ビール中瓶1本、日本酒1合程度)が適量とされています。飲酒後は、水を飲み、歯を磨きます。

リスク要因7:極端なダイエット

極端なダイエットにより栄養不足になると、歯周病のリスクが高まります。

特に、タンパク質、ビタミン、ミネラルが不足すると、免疫力が低下し、歯ぐきの健康が損なわれます。

また、食事量が極端に少ないと、噛む回数が減り、唾液の分泌が減少します。

対策: 健康的なダイエットを心がけます。極端な食事制限は避け、バランスの取れた食事で、適度なカロリー制限をします。

リスク要因8:食事を抜く習慣

朝食を抜く、1日1食しか食べないなどの習慣も、歯周病のリスクに関係します。

食事を抜くと、栄養が不足し、免疫力が低下します。

また、空腹時間が長いと、次の食事でドカ食いをしたり、間食が増えたりします。

対策: 規則正しく1日3食を食べます。朝食は特に重要です。

歯周病を予防する食習慣

では、歯周病を予防するには、どのような食生活を心がければよいでしょうか。

バランスの取れた食事 五大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂取します。特に、ビタミンC、ビタミンD、カルシウム、タンパク質を意識します。

噛み応えのある食品を食べる よく噛むことで、唾液の分泌が増え、歯ぐきが強くなります。

規則正しい食事時間 1日3食、決まった時間に食べます。ダラダラ食べを避けます。

甘いものを控える 砂糖の摂取を控えめにします。食べる場合は、時間を決めて食べ、食後にケアします。

水分補給 水やお茶をこまめに飲み、口腔を潤します。

食後のケア 食後は、水で口をゆすぐか、歯を磨きます。

抗酸化物質を含む食品 緑黄色野菜、果物、緑茶などに含まれる抗酸化物質は、炎症を抑える効果があります。

オメガ3脂肪酸 魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、抗炎症作用があり、歯周病の予防に効果的とされています。

プロバイオティクス ヨーグルトや発酵食品に含まれる善玉菌は、口腔内の細菌バランスを改善する可能性があります。

地中海食と日本食の利点

地中海食や伝統的な日本食は、歯周病予防に良いとされています。

地中海食は、野菜、果物、魚、オリーブオイル、全粒穀物を中心とした食事です。抗酸化物質やオメガ3脂肪酸が豊富で、炎症を抑えます。

日本食は、魚、大豆製品、野菜、海藻などを中心とした食事です。バランスが良く、栄養豊富です。

これらの食事パターンを参考にすると良いでしょう。

まとめ

歯周病になりやすい食生活には、糖分の過剰摂取、柔らかいものばかり食べる、ダラダラ食べ、栄養の偏り、酸性の飲食物の過剰摂取、アルコールの過剰摂取、極端なダイエット、食事を抜く習慣などがあります。

これらの食習慣は、歯周病菌の繁殖を促し、歯ぐきの免疫力を低下させ、歯周病のリスクを高めます。

予防には、バランスの取れた食事、噛み応えのある食品、規則正しい食事時間、甘いものを控える、適切な水分補給、食後のケアが重要です。

食生活を見直すことは、歯周病予防だけでなく、全身の健康にもつながります。今日から、歯ぐきに優しい食習慣を始めましょう。

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