子どもの虫歯リスクが最も高い年齢とは?成長段階別の予防ポイント

子どもの虫歯リスクが最も高い年齢とは?成長段階別の予防ポイント

はじめに

「子どもの虫歯はいつが一番危険なのか」多くの親御さんが気になる疑問です。実は、子どもの虫歯リスクは年齢により大きく変化します。特に注意すべき時期があり、その時期に適切な予防策を講じることで、虫歯を効果的に防げます。一般的に、虫歯リスクが最も高い時期は、乳歯が生え揃う1歳から3歳頃、永久歯が生え始める6歳前後、そして永久歯が生え揃う12歳前後です。これらの時期は、歯が生えたばかりで未成熟、虫歯菌の感染、食生活の変化、自分での歯磨きへの移行など、様々なリスク要因が重なります。各年齢の特徴とリスクを理解し、適切な予防を実践することで、子どもを虫歯から守ることができます。本記事では、子どもの虫歯リスクが高い年齢、その理由、そして年齢別の効果的な予防法について詳しく解説します。

虫歯リスクが高い時期の概要

子どもの虫歯リスクが特に高い時期は、大きく3つあります。

第一のピークは、1歳から3歳頃です。乳歯が生え始め、生え揃う時期です。この時期は「感染の窓」と呼ばれる、虫歯菌が最も定着しやすい時期でもあります。

第二のピークは、6歳前後です。6歳臼歯(第一大臼歯)が生える時期です。この歯は虫歯になりやすく、注意が必要です。

第三のピークは、12歳前後です。12歳臼歯(第二大臼歯)が生える時期で、奥歯の虫歯リスクが高まります。

これらの時期は、親や歯科医師が特に注意を払うべきタイミングです。

乳歯期(1歳から3歳)のリスク

1歳から3歳は、虫歯予防において最も重要な時期の一つです。

この時期は、生後19ヶ月から31ヶ月頃の「感染の窓」と重なります。この期間に、虫歯の主な原因菌であるミュータンス菌が口腔内に定着しやすくなります。

乳歯が生え始めると、虫歯菌が付着できる表面ができます。生えたての歯はエナメル質が未成熟で、虫歯に対する抵抗力が弱いです。

また、この時期は離乳食から幼児食に移行し、様々な食べ物を食べ始めます。甘いものを口にする機会も増えます。

哺乳瓶やコップで飲み物を飲む習慣も、虫歯のリスク要因です。特に、哺乳瓶でジュースや乳酸菌飲料を飲ませながら寝かせると、哺乳瓶虫歯(ボトルカリエス)を引き起こします。

この時期の虫歯予防には、親の役割が絶対的に重要です。仕上げ磨きを徹底する、虫歯菌の感染を遅らせる工夫をする、甘いものを与えすぎないなどの対策が必要です。

幼児期(3歳から6歳)のリスク

3歳から6歳の幼児期も、虫歯リスクが高い時期です。

この時期は乳歯が生え揃い、奥歯の溝が深く、虫歯になりやすい部位が多くあります。

自我が芽生え、自分で歯を磨きたがりますが、まだ十分な技術はありません。磨き残しが多く、虫歯のリスクが高まります。

また、おやつを食べる習慣が確立される時期です。保育園や幼稚園でのおやつ、お友達との交流での甘いものの摂取など、家庭外での食事も増えます。

親の目が届きにくい時間も増え、歯磨きをサボったり、隠れて甘いものを食べたりすることもあります。

この時期の予防には、引き続き仕上げ磨きを行う、フッ素塗布やシーラントなどの予防処置を受ける、おやつの内容と時間を管理するなどが重要です。

6歳臼歯が生える時期(6歳前後)のリスク

6歳前後は、虫歯リスクの第二のピークです。

6歳臼歯(第一大臼歯)は、6歳頃に生えてくる最初の永久歯です。一番奥に生えるため、乳歯と勘違いされることもありますが、一生使う大切な永久歯です。

6歳臼歯が虫歯になりやすい理由は複数あります。第一に、噛む面の溝が非常に深いです。食べかすや歯垢が溜まりやすく、歯ブラシの毛先が届きにくいです。

第二に、生えている途中は歯茎に半分覆われています。歯ブラシが当てにくく、磨き残しが生じやすいです。

第三に、生えたての歯はエナメル質が未成熟で柔らかく、虫歯になりやすいです。完全に硬くなるまで、2年から3年かかります。

第四に、一番奥にあるため、子ども自身が磨きにくく、親も見逃しやすいです。

6歳臼歯を守るには、生えたらすぐに歯科検診を受ける、シーラント(溝を塞ぐ予防処置)を施す、親が仕上げ磨きで重点的にケアするなどが効果的です。

学童期(7歳から11歳)のリスク

7歳から11歳の学童期も、注意が必要な時期です。

この時期は、乳歯から永久歯への生え変わりが進みます。乳歯と永久歯が混在し、歯並びが凸凹になります。磨きにくく、虫歯のリスクが高まります。

また、自分で歯を磨くようになり、親の仕上げ磨きを嫌がることもあります。しかし、まだ十分な技術はなく、磨き残しが多いです。

学校や塾、習い事など、生活が忙しくなり、歯磨きの時間が疎かになることもあります。

友達との交流で、甘いおやつやジュースを飲む機会が増えることもあります。

この時期は、少なくとも小学校3年生から4年生までは親が仕上げ磨きを続ける、フッ素塗布を定期的に受ける、正しい歯磨き方法を教える、食生活を管理するなどの対策が重要です。

12歳臼歯が生える時期(12歳前後)のリスク

12歳前後は、虫歯リスクの第三のピークです。

12歳臼歯(第二大臼歯)は、12歳頃に生えてくる永久歯です。6歳臼歯のさらに奥に生えます。

12歳臼歯も、6歳臼歯と同様の理由で虫歯になりやすいです。溝が深い、最も奥にあり磨きにくい、生えたてで未成熟などです。

この時期は思春期にあたり、親の管理が難しくなります。反抗期で歯磨きの注意を聞かない、部活や勉強で忙しく口腔ケアが疎かになるなどの問題があります。

また、炭酸飲料やスポーツドリンク、甘いお菓子などを自由に購入して食べることも増えます。

この時期の予防には、本人の自覚を促す、定期検診を確実に受ける、シーラントを施すなどが重要です。

年齢別の予防ポイント

各年齢に応じた効果的な予防ポイントをまとめます。

0歳から1歳は、歯が生える前から口の中を清潔にする習慣をつける、最初の歯が生えたらすぐに歯磨きを始める、虫歯菌の感染を遅らせる工夫をする(食器の共有を避けるなど)ことが重要です。

1歳から3歳は、仕上げ磨きを徹底する、フッ素入り歯磨き粉を使用する、甘いものを与えすぎない、哺乳瓶虫歯を防ぐ(寝る前に何も飲ませない)ことが大切です。

3歳から6歳は、引き続き仕上げ磨きを行う、フッ素塗布を定期的に受ける、おやつの内容と時間を管理する、定期検診を受けることが必要です。

6歳から12歳は、6歳臼歯と12歳臼歯にシーラントを施す、少なくとも小学校低学年までは仕上げ磨きを続ける、正しい歯磨き方法を教える、デンタルフロスの使い方を教えるることが重要です。

13歳以降は、自分で責任を持って口腔ケアをする習慣を確立する、定期検診を継続する、食生活に気をつけることが大切です。

親の役割の重要性

子どもの虫歯予防において、親の役割は絶対的に重要です。

特に、乳幼児期から学童期前半までは、親の管理と実践が虫歯予防の成否を決めます。

仕上げ磨きを怠らない、定期検診に連れて行く、適切な食事とおやつを提供する、良い手本を見せる(親自身が歯を大切にする)ことなどが重要です。

また、虫歯予防の知識を学び、最新の情報を得ることも大切です。歯科医師や歯科衛生士からアドバイスを受け、家庭で実践しましょう。

定期検診の重要性

どの年齢においても、定期検診は虫歯予防の要です。

最初の歯が生えたら、遅くとも1歳半までには初めての歯科検診を受けましょう。

その後は、3ヶ月から6ヶ月に一度、定期的に検診を受けます。子どもは成長が早く、虫歯の進行も速いため、大人より頻繁な検診が推奨されます。

定期検診では、虫歯のチェック、歯磨き指導、フッ素塗布、必要に応じてシーラントなどの予防処置が受けられます。

初期の虫歯を早期発見し、簡単な処置で済ませることができます。

まとめ

子どもの虫歯リスクが最も高い年齢は、乳歯が生え揃う1歳から3歳頃、6歳臼歯が生える6歳前後、そして12歳臼歯が生える12歳前後です。

これらの時期は、歯が未成熟、虫歯菌の感染、食生活の変化、セルフケアへの移行など、様々なリスク要因が重なります。

各年齢に応じた適切な予防策、特に親による仕上げ磨き、フッ素塗布、シーラント、定期検診などを実践することで、虫歯を効果的に防げます。

子どもの虫歯ゼロを目指し、リスクが高い時期に特に注意を払いましょう。親の適切な管理と予防により、子どもの健康な歯を一生守ることができます。

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