オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違い
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違い

はじめに
白く美しい歯は、多くの人の憧れです。歯のホワイトニングを検討している方は、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」という2つの方法があることをご存知でしょうか。どちらも歯を白くする効果がありますが、施術方法、かかる時間、費用、効果の現れ方など、さまざまな点で異なります。自分のライフスタイルや希望する白さ、予算などに合わせて、最適な方法を選ぶことが重要です。間違った選択をすると、期待した効果が得られなかったり、思わぬ費用がかかったりすることもあります。本記事では、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングのそれぞれの特徴、メリット・デメリット、どちらを選ぶべきかの判断基準について詳しく解説します。自分に合ったホワイトニング方法を見つけて、理想的な白い歯を手に入れましょう。
ホワイトニングの基本原理
まず、両方に共通するホワイトニングの基本的な仕組みを理解しておきましょう。
歯のホワイトニングは、過酸化水素または過酸化尿素という薬剤を使用します。これらの薬剤が歯のエナメル質に浸透し、着色物質を分解することで、歯を白くします。
表面の汚れを落とすクリーニングとは異なり、歯そのものの色を明るくする効果があります。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違いは、主に使用する薬剤の濃度、施術場所、効果の現れ方にあります。
オフィスホワイトニングとは
オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師または歯科衛生士が行うホワイトニングです。
施術方法
歯科医院で、高濃度の過酸化水素(15パーセントから35パーセント程度)を含む薬剤を歯に塗布します。その上から特殊な光やレーザーを照射して、薬剤の効果を活性化させます。
1回の施術時間は、準備を含めて約1時間から1時間半程度です。
特徴
高濃度の薬剤を使用するため、1回の施術で目に見える効果が得られます。即効性があるのが最大の特徴です。
ただし、高濃度の薬剤を使用するため、歯科医療従事者の管理下でのみ実施可能です。
メリット
短期間で効果が実感できる、1回の施術で数段階白くなる、プロが施術するため安心感がある、自分で何かする手間がないなどのメリットがあります。
結婚式や大切なイベントを控えていて、早く白くしたい方に適しています。
デメリット
ホームホワイトニングに比べて費用が高い(1回2万円から5万円程度)、色戻りが比較的早い(3ヶ月から6ヶ月程度)、施術直後に知覚過敏が起こることがある、歯科医院に通う必要があるなどのデメリットがあります。
高濃度の薬剤を一気に使うため、歯が一時的に脱水状態になり、しみやすくなることがあります。
ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングは、歯科医院で作製したマウスピースと薬剤を使い、自宅で行うホワイトニングです。
施術方法
まず歯科医院で歯型を取り、自分専用のマウスピースを作製してもらいます。そのマウスピースに低濃度の過酸化尿素(10パーセントから20パーセント程度)を含むジェルを入れ、毎日一定時間(通常2時間程度)装着します。
これを2週間から4週間継続することで、徐々に歯が白くなっていきます。
特徴
低濃度の薬剤を時間をかけて作用させるため、効果の現れ方は緩やかですが、色戻りもゆっくりです。自分のペースで進められるのが特徴です。
メリット
色戻りが遅く、効果が長持ちする(6ヶ月から1年程度)、自分の好みの白さまで調整できる、オフィスホワイトニングより費用が安い(2万円から4万円程度)、知覚過敏が起こりにくい、マウスピースと薬剤があれば、色戻りしたときに再度使用できるなどのメリットがあります。
時間をかけてじっくり白くするため、自然な白さに仕上がります。
デメリット
効果が現れるまでに時間がかかる、毎日継続する必要があり、手間がかかる、装着時間中は飲食ができない、自己管理が必要、マウスピースの装着に違和感を感じる人もいるなどのデメリットがあります。
継続できない性格の方には向いていないかもしれません。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた「デュアルホワイトニング」という方法もあります。
まず歯科医院でオフィスホワイトニングを行い、一気に白くします。その後、自宅でホームホワイトニングを継続することで、白さを定着させ、長持ちさせます。
即効性と持続性の両方のメリットを得られる最も効果的な方法ですが、費用は最も高くなります(5万円から10万円程度)。
結婚式などの大切なイベントを控えていて、かつその後も白さを維持したい方に適しています。
どちらを選ぶべきか
自分に合った方法を選ぶための判断基準をご紹介します。
オフィスホワイトニングが向いている人
短期間で白くしたい方、結婚式や就職活動など大切なイベントが近い方、自分で継続する自信がない方、歯科医院でプロに任せたい方などに向いています。
ホームホワイトニングが向いている人
じっくり時間をかけて白くしたい方、自然な白さを求める方、長期的に白さを維持したい方、費用を抑えたい方、自分のペースで進めたい方などに向いています。
迷ったら歯科医師に相談
歯の状態、着色の程度、希望する白さ、予算、ライフスタイルなどを総合的に考慮して、歯科医師と相談しながら決めることをおすすめします。
ホワイトニングの注意点
どちらの方法を選ぶにしても、以下の点に注意が必要です。
虫歯や歯周病がある場合
ホワイトニングの前に、虫歯や歯周病の治療を完了させる必要があります。これらがある状態でホワイトニングを行うと、薬剤がしみたり、症状が悪化したりする可能性があります。
詰め物や被せ物は白くならない
ホワイトニングは、天然の歯のみに効果があります。詰め物や被せ物、差し歯などは白くなりません。
これらがある場合、ホワイトニング後に色の差が目立つことがあり、やり直しが必要になることもあります。
妊娠中や授乳中は避ける
安全性が完全には確立されていないため、妊娠中や授乳中のホワイトニングは避けるべきとされています。
すべての人に効果があるわけではない
テトラサイクリン系抗生物質による変色や、神経を取った歯の変色など、ホワイトニングでは効果が得られにくいケースもあります。
効果には個人差がある
元の歯の色、エナメル質の厚さ、着色の原因などによって、ホワイトニングの効果には個人差があります。
ホワイトニング後のケア
ホワイトニング後の白さを保つためのケア方法です。
色の濃い飲食物を避ける
ホワイトニング直後の24時間から48時間は、特に着色しやすい状態です。コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、ソースなど色の濃いものは避けましょう。
禁煙
タバコのヤニは歯を黄ばませる大きな原因です。ホワイトニングを機に禁煙することをおすすめします。
丁寧な歯磨き
毎日の丁寧な歯磨きで、着色汚れが付着するのを防ぎます。ホワイトニング用の歯磨き粉を使うのも効果的です。
定期的なメンテナンス
色戻りが気になってきたら、タッチアップホワイトニング(追加のホワイトニング)を行うことで、白さを維持できます。
ホームホワイトニングの場合、マウスピースと薬剤を保管しておけば、自宅で簡単にタッチアップできます。
費用の比較
改めて、それぞれの費用をまとめます。
オフィスホワイトニングは、1回2万円から5万円程度、複数回受ける場合はさらに費用がかかります。
ホームホワイトニングは、マウスピース作製と初回の薬剤を含めて2万円から4万円程度、追加の薬剤は数千円程度です。
デュアルホワイトニングは、5万円から10万円程度です。
いずれも自費診療のため、保険は適用されません。
まとめ
オフィスホワイトニングは、歯科医院で高濃度の薬剤を使用し、1回で効果が現れる即効性が特徴です。短期間で白くしたい方やイベントを控えている方に向いていますが、費用が高く、色戻りも比較的早いです。ホームホワイトニングは、自宅で低濃度の薬剤を使い、2週間から4週間かけて徐々に白くする方法です。効果が長持ちし、費用も抑えられますが、継続する手間がかかります。両方を組み合わせたデュアルホワイトニングは、最も効果的ですが費用も最も高くなります。自分のライフスタイル、予算、希望する白さに合わせて選びましょう。歯科医師と相談しながら決めることをおすすめします。
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