矯正治療を始める前に準備すること
矯正治療を始める前に準備すること

はじめに
歯列矯正を決意したとき、多くの方が「すぐに始めたい」と思うかもしれません。しかし、矯正治療は数年にわたる長期的な治療であり、決して安くない費用もかかります。治療をスムーズに進め、満足のいく結果を得るためには、事前の準備が非常に重要です。今回は、矯正治療を始める前に知っておくべきこと、準備しておくべきことについて、具体的に解説していきます。
矯正治療の基礎知識を身につける
矯正治療の種類を知る
矯正治療には様々な方法があります。最も一般的なのはワイヤーとブラケットを使用する従来型の矯正です。最近では透明なマウスピースを使用するマウスピース矯正も人気があります。また、装置を歯の裏側につける舌側矯正という選択肢もあります。それぞれの特徴、メリット、デメリットを理解しておくことで、自分に適した方法を選択できます。
治療期間の目安を把握する
一般的な矯正治療の期間は1年半から3年程度です。ただし、歯並びの状態や年齢、選択する治療方法によって大きく異なります。部分矯正であれば半年から1年程度で終わることもあります。治療期間中は定期的な通院が必要になるため、今後のライフプランと照らし合わせて開始時期を検討しましょう。
費用の相場を理解する
矯正治療は基本的に保険適用外となります。全体矯正の場合、ワイヤー矯正で70万円から100万円、マウスピース矯正で80万円から120万円程度が相場です。舌側矯正はさらに高額になり、100万円から150万円程度かかることもあります。部分矯正なら30万円から60万円程度です。医院によって料金体系が異なるため、複数の医院で見積もりを取ることをお勧めします。
信頼できる矯正歯科を見つける
専門性の確認
矯正治療は高度な専門知識と技術が必要です。日本矯正歯科学会の認定医や専門医の資格を持つ歯科医師がいるかを確認しましょう。矯正専門の歯科医院や、一般歯科でも矯正に力を入れている医院を選ぶことが重要です。ホームページで歯科医師の経歴や実績を確認できます。
複数の医院で相談する
最低でも2つから3つの矯正歯科で初回相談を受けることをお勧めします。治療方針、使用する装置、費用、治療期間などを比較検討できます。また、医院の雰囲気やスタッフの対応、通いやすさなども重要な判断材料です。多くの矯正歯科では無料または3千円から5千円程度で初回相談を実施しています。
質問事項を準備する
カウンセリング時に確認すべき項目をリストアップしておきましょう。具体的には、推奨される治療方法とその理由、正確な治療期間、総額費用と内訳、支払い方法、通院頻度、治療に伴うリスクや副作用、保定期間について、治療中のトラブル時の対応などです。遠慮せずすべての疑問を解消してから治療を開始しましょう。
口腔内の健康状態を整える
虫歯と歯周病の治療
矯正治療を始める前に、虫歯や歯周病は必ず治療しておく必要があります。矯正装置をつけると歯磨きが難しくなり、これらの疾患が悪化しやすくなるためです。一般歯科で治療を済ませてから矯正歯科に通うか、両方の治療ができる歯科医院を選ぶかを検討しましょう。
歯のクリーニング
プロフェッショナルクリーニングで歯垢や歯石を除去し、口腔内を清潔な状態にしておきます。これにより矯正治療中の虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。矯正治療開始前に、できるだけ良好な口腔環境を整えておくことが大切です。
親知らずの対処
親知らずが生えている場合や埋まっている場合、矯正治療前に抜歯が必要になることがあります。親知らずが矯正の妨げになったり、治療後に歯並びを乱す原因になったりする可能性があるためです。レントゲン検査で状態を確認し、矯正歯科医の判断に従いましょう。
経済的な準備を整える
総額費用の確認
矯正治療には、装置代、毎回の調整料、保定装置代など様々な費用が発生します。治療開始時に総額がいくらになるのか、明確な見積もりを取りましょう。追加費用が発生する可能性についても確認が必要です。料金体系は医院によって異なり、トータルフィー制度を採用している医院もあります。
支払い方法の選択
多くの矯正歯科では、一括払い、分割払い、デンタルローンなどの支払い方法を用意しています。分割払いの場合は手数料や金利を確認しましょう。クレジットカード払いが可能な医院も増えています。自分の経済状況に合った無理のない支払い方法を選ぶことが重要です。
医療費控除の準備
矯正治療費は医療費控除の対象になる場合があります。子どもの矯正や、噛み合わせ改善など機能的な問題の治療は対象になりやすいですが、成人の美容目的の矯正は対象外となることもあります。領収書は必ず保管し、確定申告時に医療費控除を申請できるよう準備しておきましょう。家族全体の医療費を合算できるため、他の医療費の領収書も保管しておくとよいでしょう。
生活面での準備
口腔ケアグッズを揃える
矯正装置をつけると、通常の歯ブラシだけでは十分に磨けません。矯正用歯ブラシ、タフトブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス、歯科用ワックス、携帯用歯磨きセットなどを準備しましょう。矯正歯科で推奨される製品を購入すると安心です。外出先でも食後の歯磨きが必要になるため、携帯用のケアグッズも用意しておきましょう。
食生活の見直し
矯正装置装着後は、硬いもの、粘着性の高いもの、繊維質の多いものなどが食べにくくなります。キャラメル、ガム、おせんべい、硬いパンなどは避ける必要があります。装置装着直後の数日間は特に痛みを感じやすいため、おかゆ、スープ、ヨーグルトなど柔らかい食事のレシピを調べておくと安心です。
時間管理の調整
矯正治療中は毎食後に丁寧な歯磨きが必要で、15分から20分程度かかることもあります。朝の準備時間や昼休みの過ごし方を見直し、十分な歯磨き時間を確保できるようスケジュールを調整しましょう。また、月1回程度の定期通院が必要になるため、仕事や学校のスケジュールとの調整も考えておく必要があります。
心理的な準備
見た目の変化を受け入れる
ワイヤー矯正の場合、装置が目立つことを気にする方もいるでしょう。透明なブラケットや白いワイヤーを選ぶこともできますが、金属製より費用が高くなります。マウスピース矯正や舌側矯正は目立ちにくいですが、これらも費用が高額です。装置をつけている期間も、自分らしく前向きに過ごせるようメンタルを整えておきましょう。
痛みへの覚悟
矯正装置の調整後は数日間、痛みや不快感を感じることがあります。また、装置が頬や舌に当たって口内炎ができることもあります。こうした症状は一時的なもので、徐々に慣れていきます。痛み止めや歯科用ワックスで対処できることを知っておくと安心です。
モチベーションの維持方法
矯正治療は長期間にわたるため、途中で面倒になったり通院が負担になったりすることもあります。治療後の美しい歯並びをイメージし、モチベーションを維持する工夫をしましょう。治療前の歯並びを写真で記録し、定期的に見返すことで変化を実感できます。また、矯正仲間を見つけてSNSなどで情報交換するのも励みになります。
周囲への説明と協力依頼
家族の理解を得る
特に子どもの矯正では、家族全員の理解と協力が不可欠です。食事への配慮、通院の付き添い、毎日の歯磨きサポートなど、家族の協力が治療成功の鍵となります。治療の必要性や方法、期間、費用について家族でしっかり話し合い、共通理解を持っておきましょう。
職場や学校への相談
月1回程度の通院が必要になるため、平日昼間の通院が必要な場合は職場や学校に事前に相談しておくとスムーズです。また、装置装着直後は発音がしづらくなることもあります。事前に周囲に説明しておくことで、理解を得られ安心して治療に臨めます。
記録の準備
治療開始前に自分の歯並びを様々な角度から写真撮影しておきましょう。治療中や治療後に見返すことで変化を実感でき、モチベーション維持につながります。また、治療に関する書類や領収書を整理するファイルを用意しておくと便利です。治療計画書、同意書、領収書、レントゲン画像などを保管しておきましょう。
まとめ
矯正治療を始める前の準備は、治療を成功に導くための重要なステップです。情報収集、信頼できる歯科医院選び、口腔内環境の整備、経済的準備、生活面での調整、心理的準備など、多方面からの準備が必要です。十分に準備してから治療を開始することで、安心して治療に臨め、理想的な結果を得られる可能性が高まります。焦らず丁寧に準備を進め、素敵な笑顔を手に入れましょう。
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