歯科医院で使う器具の紹介:知れば安心、治療がわかる器具ガイド

歯科医院で使う器具の紹介:知れば安心、治療がわかる器具ガイド

歯科医院で使う器具の紹介:知れば安心、治療がわかる器具ガイド

はじめに

歯科医院の診療室で、様々な器具が並んでいるのを見て、不安を感じたことはありませんか。「これは何に使うのだろう」「痛そうに見える」と思う方も多いでしょう。歯科医院で使われる器具は、見た目が怖そうに見えても、実際には患者さんの安全と快適さを考えて設計されています。それぞれの器具の役割を知ることで、治療への不安が軽減され、安心して治療を受けられるようになります。また、器具の衛生管理についても理解が深まります。この記事では、歯科医院で使われる代表的な器具について、その名称、用途、特徴をわかりやすく紹介します。子どもから大人まで、誰もが歯科治療を身近に感じられるよう、丁寧に解説していきます。次回の歯科受診時には、器具を見ても怖くなくなるかもしれません。

診査・診断に使う器具

デンタルミラー(歯鏡)

小さな丸い鏡が付いた器具です。直接見えない歯の裏側や奥歯を観察するために使います。光を反射させて暗い部分を明るくしたり、舌や頬を優しく押しのけて視野を確保したりする役割もあります。患者さんが最も頻繁に目にする器具の一つです。

エキスプローラー(探針)

細く尖った針のような器具です。歯の表面をなぞることで、虫歯の穴や詰め物の段差、歯石の有無などを確認します。最近では、エナメル質を傷つけないよう、尖っていない探針も使われています。

ピンセット

物をつかむための器具です。綿球やガーゼをつかんだり、小さな器具を運んだりします。歯科用は先端が細く精密にできています。

ペリオプローブ(歯周プローブ)

目盛りが付いた細い棒状の器具です。歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)の深さを測定し、歯周病の進行度を調べます。優しく挿入するため、通常は痛みはありません。

虫歯治療に使う器具

タービン(エアタービン)

歯科治療の象徴的な器具で、「キーン」という高い音を出す、歯を削る機械です。圧縮空気により、先端に取り付けたバーと呼ばれる切削器具を毎分30万回転から40万回転という超高速で回転させます。効率的に歯を削ることができます。水を出しながら削るため、熱による痛みを防ぎます。

コントラアングル・ハンドピース

タービンよりも遅い回転速度で歯を削る器具です。より精密な作業に適しており、詰め物の調整や研磨などに使われます。音も静かで、振動も少ないです。

バー

タービンやハンドピースの先端に取り付ける切削器具です。様々な形状とサイズがあり、用途により使い分けます。ダイヤモンドバー、カーバイトバーなど、材質も異なります。

スプーンエキスカベーター

スプーンのような形をした器具で、柔らかくなった虫歯の部分を掻き出すために使います。手動で優しく除去できるため、健康な歯質を残すことができます。

歯石除去・クリーニングに使う器具

超音波スケーラー

超音波振動により歯石を破砕して除去する器具です。水を出しながら使用するため、痛みが少なく効率的です。「キーン」という音がしますが、タービンとは異なる原理です。

ハンドスケーラー

手動で歯石を除去する器具です。鎌型、鍬型など様々な形状があり、部位により使い分けます。細かい部分の歯石除去に適しています。

キュレット

歯周ポケットの深い部分の歯石を除去するための器具です。先端がスプーン状になっており、歯根の表面を滑らかにする役割もあります。

ラバーカップ・ブラシ

ハンドピースに取り付けて、研磨剤とともに使用し、歯の表面を磨く器具です。着色汚れを除去し、歯をツルツルに仕上げます。

抜歯に使う器具

抜歯鉗子(ばっしかんし)

歯をつかんで抜くための器具です。ペンチのような形をしていますが、歯の形に合わせた様々な種類があります。上顎用、下顎用、前歯用、奥歯用など、部位により使い分けます。

エレベーター

てこの原理を利用して、歯を浮かせたり、歯茎から分離したりする器具です。抜歯鉗子で抜く前に使用することが多いです。

骨ノミ

骨を削ったり、形を整えたりするための器具です。埋伏歯の抜歯など、複雑なケースで使用されます。

根管治療に使う器具

リーマー・ファイル

歯の神経が通っていた管(根管)の中を清掃し、形を整えるための細い針金のような器具です。手動で使うものと、電動で使うものがあります。様々な太さがあり、徐々に太いものを使って根管を拡大していきます。

ラバーダム

根管治療の際に、治療する歯だけを隔離するためのゴムのシートです。唾液や細菌の侵入を防ぎ、治療の成功率を高めます。患者さんが薬剤を飲み込むリスクも減らせます。

ガッタパーチャポイント

根管治療の最後に、清掃した根管を封鎖するために詰める材料です。ゴムのような材質でできています。

麻酔に使う器具

注射器と注射針

局所麻酔を行うための器具です。歯科用の注射針は非常に細く、0.2ミリメートル程度です。痛みを最小限にするため、麻酔液をゆっくりと注入できる電動注射器を使う歯科医院も増えています。

表面麻酔剤

注射の痛みを軽減するため、注射の前に歯茎の表面に塗る麻酔薬です。ジェルやスプレーの形状があり、数分で効果が現れます。

型取りに使う器具

トレー

歯型を取る際に、印象材を盛り付けて口の中に入れる型枠です。金属製やプラスチック製があり、患者さんの口の大きさに合わせて選びます。

印象材

歯型を取るための材料です。アルジネート印象材、シリコン印象材など、用途により様々な種類があります。口の中で固まり、精密な型が採れます。

その他の器具

バキューム(吸引器)

口の中の唾液や水、削りカスなどを吸い取る器具です。「シュー」という音がします。口の中を清潔に保ち、快適に治療を受けられるようにします。

三方シリンジ(エアウォーターシリンジ)

空気と水を出す器具です。治療部位を洗浄したり、乾燥させたりします。細かい作業に欠かせない器具です。

ライト(無影灯)

口の中を明るく照らすための照明器具です。影ができないよう設計されており、細かい部分まで見えるようにします。

口腔内カメラ

口の中を撮影するための小型カメラです。患者さん自身が画面で自分の歯の状態を確認でき、説明がわかりやすくなります。

レーザー治療器

レーザーを照射して、虫歯の除去、歯周病の治療、口内炎の治療などを行う器具です。痛みが少なく、治癒が早いという利点があります。

光照射器

詰め物に使うコンポジットレジンという材料を硬化させるための器具です。青い光を照射すると、数秒で固まります。

器具の衛生管理

歯科医院では、感染予防のため、器具の衛生管理が徹底されています。

使い捨て器具

注射針、綿球、紙コップ、グローブなどは、一度使ったら廃棄します。患者さんごとに新しいものを使用します。

滅菌処理

繰り返し使用する器具は、患者さんごとに必ず滅菌処理を行います。高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)により、すべての細菌やウイルスを死滅させます。滅菌パックに入れて保管し、使用直前に開封します。

消毒

滅菌できない器具や診療台は、消毒液で拭き上げます。

このような徹底した衛生管理により、患者さんは安心して治療を受けられます。

器具を怖がらないために

音や振動は治療に必要

タービンの音や振動は、確かに不快に感じることがあります。しかし、これは効率的に歯を削り、治療時間を短縮するために必要なものです。最近では、より静かで振動の少ない器具も開発されています。

痛みへの配慮

多くの器具は、痛みを最小限にするよう設計されています。麻酔の使用により、治療中の痛みはほとんど感じません。

質問は遠慮なく

器具について疑問や不安があれば、遠慮なく歯科医師や歯科衛生士に質問しましょう。丁寧に説明してもらえます。

子どもへの配慮

小児歯科では、子どもが器具を怖がらないよう、親しみやすい名前で呼んだり、実際に触らせて説明したりする工夫をしています。

まとめ

歯科医院で使われる器具は、それぞれに明確な役割があり、患者さんの安全と快適さを考えて設計されています。デンタルミラーや探針などの診査器具、タービンやバーなどの切削器具、スケーラーなどのクリーニング器具、抜歯鉗子やエレベーターなどの抜歯器具、リーマーやファイルなどの根管治療器具、そして麻酔器具や型取り器具など、多種多様です。見た目が怖そうに見えても、実際には痛みを最小限にする工夫がされています。また、徹底した衛生管理により、感染のリスクも防がれています。器具について理解することで、歯科治療への不安が軽減され、安心して治療を受けられるようになります。疑問があれば遠慮なく質問し、納得して治療を受けましょう。

親切丁寧な対応で、安心して通って頂ける怖くない、痛くない歯科医院を目指します!

高槻市おすすめ、いろどり歯科、是非、ご来院ください。

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