歯ブラシの持ち方、実は間違ってるかも?:正しい持ち方で磨き残しを減らす方法
歯ブラシの持ち方、実は間違ってるかも?:正しい持ち方で磨き残しを減らす方法
歯ブラシの持ち方、実は間違ってるかも?:正しい持ち方で磨き残しを減らす方法

はじめに
毎日使っている歯ブラシ、どのように持っていますか。実は、多くの人が力を入れすぎたり、磨きにくい持ち方をしたりしています。歯ブラシの持ち方一つで、磨きやすさや清掃効果、歯や歯ぐきへのダメージが大きく変わります。「グーで握る」「ペンのように持つ」など、持ち方にはいくつかの種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。また、磨く場所によって持ち方を変えることも、効果的な歯磨きの重要なポイントです。この記事では、歯科医師が推奨する正しい歯ブラシの持ち方と、効果的な磨き方について詳しく解説していきます。
よくある間違った持ち方
パームグリップ(握り持ち)で力を入れすぎ
多くの人がやってしまうのが、歯ブラシを手のひら全体で握りしめる「パームグリップ」です。この持ち方は、力が入りやすく、つい強く磨きすぎてしまいます。
強すぎるブラッシングは、歯ぐきを傷つけたり、歯のエナメル質を削ったり、知覚過敏の原因になったりします。
握る位置が悪い
歯ブラシの柄の真ん中や根元を握ってしまうと、細かい動きがしにくくなり、磨き残しが増えます。
角度が一定
一つの持ち方だけで全ての歯を磨こうとすると、磨きにくい場所ができてしまいます。
正しい持ち方の基本:ペングリップ
ペングリップとは
歯科医師が最も推奨するのが、「ペングリップ」または「ペンシルグリップ」と呼ばれる持ち方です。これは、鉛筆やペンを持つように、親指、人差し指、中指の3本の指で歯ブラシを持つ方法です。
ペングリップのメリット
この持ち方の最大のメリットは、余計な力が入りにくいことです。3本の指で軽く持つため、自然と優しい力で磨けます。
また、手首の動きが柔軟になり、細かい動きがしやすくなります。これにより、歯と歯ぐきの境目や、歯の裏側など、細かい部分も丁寧に磨けます。
ペングリップの正しいやり方
歯ブラシの柄の先端寄り、ヘッドから3分の1程度のところを、親指と人差し指で挟み、中指を添えます。
力を抜いて、軽く持つことがポイントです。手のひらには力を入れず、指先だけでコントロールします。
パームグリップが適している場面
奥歯の噛む面
一方、完全にペングリップがダメというわけではありません。奥歯の噛む面を磨く時など、ある程度の力が必要な場面では、パームグリップが適していることもあります。
ただし、この場合も力を入れすぎないことが重要です。
使い分けが大切
理想的には、ペングリップを基本としつつ、必要に応じてパームグリップを使い分けることです。
磨く場所別の持ち方と角度
前歯の表側
前歯の表側は、ペングリップで歯ブラシを歯に対して垂直に近い角度で当てます。上下に小刻みに動かします。
前歯の裏側
前歯の裏側は、歯ブラシを縦に持ち替えます。ペングリップのまま、歯ブラシを90度回転させ、縦方向に動かします。
奥歯の表側
奥歯の表側は、ペングリップで歯ブラシを歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当て、小刻みに横に動かします。
奥歯の裏側
奥歯の裏側は特に磨きにくい場所です。ペングリップで、歯ブラシの先端を使って丁寧に磨きます。
奥歯の噛む面
奥歯の噛む面は、歯ブラシを上から垂直に当て、溝に毛先が入るように前後に動かします。この時はパームグリップでも構いません。
一番奥の歯の後ろ側
最も磨き残しが多い場所が、一番奥の歯の後ろ側です。ペングリップで歯ブラシを縦に持ち、つま先立ちのように毛先だけを当てて磨きます。
力加減のコツ
150グラムから200グラムが目安
適切な力加減は、歯ブラシを歯に当てた時に、毛先が少しだけしなる程度です。グラム数でいえば、150グラムから200グラム程度が目安です。
キッチンスケールで実際に測ってみると、感覚がつかめます。
毛先が広がらない程度
歯ブラシを上から見た時に、毛先がヘッドからはみ出していなければ、適切な力加減です。
優しすぎても良くない
一方、優しすぎて毛先が歯に触れているかどうか分からない程度では、歯垢を除去できません。適度な力が必要です。
左利きの人の場合
基本は同じ
左利きの人も、基本的な持ち方は同じです。ペングリップで、優しく持ちます。
磨く順番を工夫
右利きの人は右側が磨きにくく、左利きの人は左側が磨きにくい傾向があります。磨きにくい側から磨き始めることで、磨き残しを減らせます。
子どもの歯ブラシの持ち方
年齢による違い
乳幼児期は、まず歯ブラシに慣れることが目的なので、持ちやすい持ち方で構いません。
3歳から4歳頃から、徐々にペングリップを教えていきます。
仕上げ磨きの持ち方
保護者が仕上げ磨きをする際は、ペングリップで優しく磨きましょう。子どもの歯ぐきは柔らかく、傷つきやすいため、特に力加減に注意が必要です。
電動歯ブラシの持ち方
軽く持つことが重要
電動歯ブラシの場合も、基本はペングリップです。ただし、電動歯ブラシは振動で清掃するため、より軽く持ち、歯に軽く当てるだけで十分です。
押し付けない
電動歯ブラシを強く押し付けると、歯や歯ぐきを傷つけます。機械が自動的に磨いてくれるので、位置を決めて軽く当てるだけにしましょう。
持ち方を変えることの効果
磨き残しが減る
正しい持ち方に変えることで、細かい動きがしやすくなり、磨き残しが大幅に減ります。
歯ぐきへのダメージが減る
優しい力で磨けるようになるため、歯ぐきの退縮や知覚過敏を防げます。
疲れにくい
余計な力が入らないため、長時間磨いても手が疲れにくくなります。
持ち方を変える練習方法
鏡を見ながら練習
鏡を見ながら、ペングリップで歯ブラシを持ち、各場所を磨く練習をしましょう。
力加減をチェック
キッチンスケールで150グラムから200グラムの力加減を確認し、体で覚えましょう。
毎日意識する
長年の習慣を変えるには時間がかかります。毎日意識して、正しい持ち方で磨くことを続けましょう。
よくある質問
ペングリップだと力が入らなくて不安
最初は物足りなく感じるかもしれませんが、歯垢を除去するのに強い力は不要です。正しいブラッシング技術と適切な力加減で、十分に清掃できます。
すぐに元の持ち方に戻ってしまう
意識的に練習を続けることで、徐々に新しい持ち方が身につきます。歯磨きの最初の1分間だけでも、正しい持ち方を意識してみましょう。
子どもにどう教えればいい?
まずは保護者が正しい持ち方を実践し、見本を見せましょう。「鉛筆と同じように持つよ」と言葉で説明し、手を添えて一緒に練習します。
歯科衛生士によるブラッシング指導
自己流で練習するのが難しい場合は、歯科医院で歯科衛生士によるブラッシング指導を受けることをお勧めします。
個別の歯並びや磨き残しの傾向に合わせて、最適な持ち方と磨き方を教えてもらえます。
持ち方以外の重要なポイント
歯ブラシの選び方
持ち方と同じくらい重要なのが、歯ブラシの選び方です。柔らかめか普通の硬さ、ヘッドは小さめのものが、細かい動きに適しています。
ブラッシング時間
どんなに正しい持ち方をしていても、時間が短ければ磨き残しが出ます。最低でも3分以上、できれば5分程度かけて磨きましょう。
デンタルフロスの併用
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは除去できません。必ずデンタルフロスも使用しましょう。
まとめ
歯ブラシの正しい持ち方は、ペンを持つように親指、人差し指、中指の3本で軽く持つ「ペングリップ」が基本です。この持ち方により、余計な力が入らず、細かい動きがしやすくなり、磨き残しが減ります。
力加減は150グラムから200グラム程度、毛先が少しだけしなる程度が適切です。磨く場所によって角度や持ち方を変え、特に磨きにくい場所は歯ブラシを縦に持つなど工夫しましょう。
長年の習慣を変えるのは簡単ではありませんが、毎日意識して練習することで、必ず身につきます。正しい持ち方で、効果的な歯磨きを実践し、健康な歯を守りましょう。
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